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病気のはなし
骨髄異形成症候群
著者: 渡辺卓郎1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科
ページ範囲:P.908 - P.914
文献購入ページに移動骨髄異形成症候群は多能性造血幹細胞のクローナルな異常により生じる疾患群で,白血病に移行する前白血病的性格と無効造血などによる骨髄不全を併せ持ち,主に中高年に発症します.治療抵抗性で慢性非可逆的に進行して一般に予後不良です.造血幹細胞移植のみが根治的な治療ですが,ヘテロな疾患群であるため症例ごとに予想される臨床経過,予後,治療のリスク,QOLなどを十分に考慮して治療方針を決定する必要があります.WHO分類,あるいはFAB分類により分類される病型と国際スコアリングシステム(international prognostic scoring system,IPSS)によって臨床経過や予後に関して一定の予測が可能とされており,治療方針決定における重要な指標となっています.
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