icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻10号

2006年10月発行

文献概要

どうする?パニック値 生化学

11.血中ビリルビン濃度高値

著者: 相磯光彦1 滝川一1

所属機関: 1帝京大学医学部内科学講座

ページ範囲:P.936 - P.937

文献購入ページに移動
当院の基準

 当院における血清総ビリルビンの正常値は,0.1~1.2mg/dlである.直接ビリルビンの正常値は,0.1~0.4mg/dlである.当院の測定法はジアゾ反応法である.

 1 . 基準値

 測定法としては,ジアゾ反応法,化学酸化法,酵素法などがある.血清ビリルビンには直接ジアゾ試薬に反応する直接型とメタノールやカフェイン処理によりジアゾ試薬に反応する間接型とがある.直接型は抱合ビリルビンに,間接型は非抱合ビリルビンに大まかに対応するが,非抱合ビリルビンの一部や黄疸が長期にわたったときにビリルビンが非酵素的にアルブミンと共有結合して生じるデルタビリルビンもジアゾ法では直接型として測り込まれる点に注意が必要である.近年普及しているビリルビンオキシダーゼ法による直接ビリルビンはデルタビリルビンは測り込まれない.

 直接型ビリルビンと間接型ビリルビンの両者を合わせて総ビリルビンという.血清総ビリルビンの正常値は,0.2~1.1mg/dlである.直接ビリルビンの正常値は,0.0~0.5mg/dlである.間接ビリルビンの正常値は,0.1~0.8mg/dlである.抱合ビリルビンの正常値は,0.0~0.2mg/dlである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?