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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻10号

2006年10月発行

文献概要

連載 失敗から学び磨く検査技術 病理標本作製法

各種染色法―ヘマトキシリン-エオジン染色

著者: 阿部仁1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.938 - P.942

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 よく見かける,なじみの深い色合いの染色だが何か変だ.どうやらうまく染色されていないらしいが,どうしてこのようなことが起こったのだろうか.

 ヘマトキシリン-エオジン染色(hematoxylin-eosin stain,HE染色)は日常最も頻繁に行われる基本的な組織染色法であり,この染色より得られた情報を基に病理診断が行われ,さらに必要に応じてその後どのような特殊染色を行うかが決定される.HE染色は核を染めるヘマトキシリン染色液と細胞質を染めるエオジン染色液とのたった二つの染色液しか用いないにもかかわらず,その染色結果は施設によりさまざまである.この理由は,ヘマトキシリンやエオジンに組成の違う多くの種類があり,その染色色調はさまざまであることや標本作製者各自の染色の好みが反映されるからと思われる.

 ここでは,特に起こりやすいHE染色の失敗と考えられる原因,そしてその対処法について例を挙げながら解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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