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無菌操作
著者: 大塚喜人1
所属機関: 1社会保険中央総合病院臨床検査・感染制御チーム
ページ範囲:P.972 - P.974
文献購入ページに移動日常の細菌培養検査を行うなかで,時に本来無菌的な検査材料,例えば髄液を培養した際に,血液寒天培地には集落が1つ確認できるが,同時に分離培養したチョコレート寒天培地,増菌用培地には細菌の発育を確認できないことがある.このようなとき,単に生菌数が少なくて起こった現象なのか,汚染によるものなのか,その判断に苦慮する.もし,無菌操作が正しく行われていたら安易に汚染とは考えにくい.前日にどのような操作を行って培養したのか振り返ってみることで判断できるだろう.
[無菌操作は基本中の基本]
無菌操作は細菌培養検査の“基本中の基本”といえる.操作そのものは決して難しいものではなく,容易であるがゆえに疎かになってしまいがちなことである.また,さまざまな検査技術に慣れてくると,いつの間にか省略してしまい予想外の結果を生むことにつながってしまう.
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