icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻10号

2006年10月発行

文献概要

トピックス

混合診療と臨床検査

著者: 渡辺清明1

所属機関: 1国際医療福祉大学附属三田病院検査部

ページ範囲:P.983 - P.984

文献購入ページに移動
 はじめに

 最近の医療経済の最大の話題は医療制度改革,特に医療費の適正化にある.この改革の本当の目的は,高度で質の高い安全な医療をいかに安価なコストで提供できるかである.しかし,これは一見矛盾した命題である.この資本主義の世の中で,安くてよいものなどありはしないというのが正論である.特に,人の生命にかかわることであれば大変難しいのは当然である.しかし,今やわが国は多額の借金を抱え,多くの企業や国の関連の団体においてもリストラを初めとする経済戦略が具体化されている.したがって,国家経済というマクロな世界からみれば,医療だけが例外とはいっていられないのが現実である.そこで否応なしに医療にも経済的重圧が加わってきている.

 ご承知のように,2006年度の診療報酬改定では全体で3.16%の引き下げとなり,薬価などを除いた診療報酬本体では1.36%の減である.これは過去最大のマイナス改定であり,病院などの医療機関に及ぼす影響は大きい.しかし,国はこれだけではまだ不十分とみて,例えば生活習慣病の予防や混合診療の推進を行っている.特に混合診療を実施することが普及すれば,保険者の負担は減り,患者負担が増すので保険による医療費は削減できるわけである.そういうことで最近の医療費削減のなかで混合診療が注目されている.ここでは,混合診療の最近の動向と臨床検査との関連について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら