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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻11号

2006年10月発行

増刊号 新しい臨床検査・未来の臨床検査

各論 2.生化学検査

12 骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)

著者: 竹内靖博1

所属機関: 1虎の門病院内分泌センター

ページ範囲:P.1163 - P.1165

文献概要

 はじめに

 骨代謝を非侵襲的に評価するために,多くの生化学的指標が骨代謝マーカーとして検討されている(表).骨代謝は吸収と形成の過程に分けられることから,骨吸収を反映するマーカーと骨形成を反映するマーカーが存在する.骨芽細胞が合成・分泌する骨型アルカリフォスファターゼ(bone alkaline phosphatase,BAP)は骨形成の代表的な指標であり,各種の骨疾患やカルシウム代謝異常症を診療するうえで重要な役割を果たしている.

 BAP以外の骨形成マーカーにはオステオカルシンがある.生理的状態や骨粗鬆症ではBAPとオステオカルシンとは共通の変化を示すが,骨転移や糖尿病などの病態では両者の挙動に乖離を認めることがあり注意が必要である.

参考文献

1) 骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの適正使用に関する検討委員会:骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの適正使用ガイドライン(2004年度版)Osteoporosis Jpn 12:191-238,2004
2) 残間雅秋:EIA法による血清骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)の測定.生物試料分析 22:115-120,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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