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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻11号

2006年10月発行

文献概要

増刊号 新しい臨床検査・未来の臨床検査 各論 5.感染症検査

5 インフルエンザの迅速診断

著者: 三田村敬子1

所属機関: 1永寿総合病院小児科

ページ範囲:P.1257 - P.1258

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 はじめに

 インフルエンザはA型およびB型インフルエンザウイルスの感染による急性感染症で,わが国では毎冬国民の少なくとも5~10%,小児の30%以上が罹患するといわれる罹患率の高い疾患である.高齢者のインフルエンザによる肺炎は冬季の超過死亡の原因であるが,呼吸器系に限らず様々な合併症を引き起こし,小児では冬季の入院の主たる原因疾患であるばかりでなく,わが国では重症の脳症の発生が問題になっている.インフルエンザのリスクは臨床の様々な場面で配慮されねばならないが,従来のインフルエンザの診断はインフルエンザ様症状と周囲の流行や接触歴を合わせて臨床判断にのみ頼る状況であった.しかし,インフルエンザ抗原検出迅速診断キット(以下キット)によって一般臨床の場でリアルタイムのインフルエンザ検査診断が可能となった.現在はA型とB型を鑑別できるようになり,冬季の基本的な検査のひとつとなっている.

参考文献

1) 三田村敬子:インフルエンザ迅速検査の迅速診断.化学療法の領域 21:1751-1758,2005
2) 川上千春,三田村敬子,木村和弘:迅速診断キットの基礎的検討.インフルエンザ 4:317-324,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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