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急性リンパ性白血病 FAB分類 L1
著者: 田邉久美子1 東克巳1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1399 - P.1399
文献購入ページに移動 今回は,FAB分類(French American British classification)のL1を取り上げた.FAB分類では,急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia,ALL)をL1,L2,L3の3群に分類している.FAB分類のL1は,WHO分類ではprecursor B-and T-cell neoplasmasに該当する.
FAB分類でのALLの診断は,骨髄塗抹標本における芽球が全骨髄有核細胞から非造血細胞(リンパ球,形質細胞,肥満細胞,マクロファージ)および赤芽球を除外したNEC(nonerythroid cell:bone marrow cells excluding erythblasts)の30%以上で,POD(peroxydase,ペルオキシダーゼ)反応もしくはズダン・黒B(sudan black B)染色で陽性芽球が3%未満の場合にALLと診断される.また,L1,L2の鑑別には,形態学的に困難なところがあり,特徴のあるL3を除きscoring systemを用いてきた.しかしALLにおける従来の形態学的診断の意義は薄れており,臨床上は,免疫学的表現型や遺伝子学的所見が予後に関与するため重要である.
FAB分類でのALLの診断は,骨髄塗抹標本における芽球が全骨髄有核細胞から非造血細胞(リンパ球,形質細胞,肥満細胞,マクロファージ)および赤芽球を除外したNEC(nonerythroid cell:bone marrow cells excluding erythblasts)の30%以上で,POD(peroxydase,ペルオキシダーゼ)反応もしくはズダン・黒B(sudan black B)染色で陽性芽球が3%未満の場合にALLと診断される.また,L1,L2の鑑別には,形態学的に困難なところがあり,特徴のあるL3を除きscoring systemを用いてきた.しかしALLにおける従来の形態学的診断の意義は薄れており,臨床上は,免疫学的表現型や遺伝子学的所見が予後に関与するため重要である.
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