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従来より,蛍光抗体法多重染色は蛍光色素標識一次抗体(直接法)を用いるか,または動物種の異なる一次抗体を用いなければならなかった.しかし,近年,耐熱性を有する蛍光色素が存在することが証明され,各抗原検出の間に熱湯処理(蛍光強度を保持しつつ,先の抗原検出に用いた一次抗体を失活させることができる条件で)を行うことにより,同じ動物由来の非標識一次抗体の組み合わせ(例えば,用いる一次抗体がすべて非標識マウスモノクローナル抗体)でも蛍光抗体法多重染色が可能となった.
従来より,蛍光抗体法多重染色は蛍光色素標識一次抗体(直接法)を用いるか,または動物種の異なる一次抗体を用いなければならなかった.しかし,近年,耐熱性を有する蛍光色素が存在することが証明され,各抗原検出の間に熱湯処理(蛍光強度を保持しつつ,先の抗原検出に用いた一次抗体を失活させることができる条件で)を行うことにより,同じ動物由来の非標識一次抗体の組み合わせ(例えば,用いる一次抗体がすべて非標識マウスモノクローナル抗体)でも蛍光抗体法多重染色が可能となった.
参考文献
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4)池田勝秀,鈴木孝夫,光谷俊幸:酵素抗体法三重染色.検査と技術 33:803-808,2005
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