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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻3号

2006年03月発行

文献概要

けんさアラカルト

アルブミンの多様性

著者: 安川恵子1

所属機関: 1旭化成ファーマ(株)特薬診断薬事業部GAグループ

ページ範囲:P.290 - P.291

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はじめに

 アルブミンの分子構造については古くより研究されてきた.1975年にMelounらにより初めて一次構造が発表されたが,その後の検討により585個のアミノ酸から成る分子量66,458の蛋白質で3個のドメインから成る構造の詳細について明らかにされている.アルブミンの生理機能については①血漿膠質浸透圧の維持,②脂肪酸,ビリルビン,ホルモン,また金属イオン,薬剤などの搬送,③栄養不良時アミノ酸の供給源としての役割がある.免疫グロブリンや他の血清蛋白質や酵素がある特定の機能を有し,局在化しているのに比べてアルブミンの機能は多様であり,その存在も筋肉,皮膚,リンパ液など体内に広く分布している.アルブミンは血液中の主な蛋白質というイメージがあるが,むしろ血管外プールは血管内プールよりも大きい.アルブミンは体内に最も広範に存在する蛋白質である.血管内プールよりもむしろ筋肉,内臓,皮膚といった血管外プールのほうが大きく,リンパ液,涙などにも存在する.1940年代にアルブミンが市販されるようになる頃からアルブミンについていろいろな研究が行われた.

参考文献

1) 安川恵子:アルブミンのグリケーションと酸化.臨床検査 44:907-910,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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