icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻4号

2006年04月発行

文献概要

病気のはなし

原発性肺癌

著者: 萩原弘一1

所属機関: 1埼玉医科大学呼吸器内科

ページ範囲:P.324 - P.327

文献購入ページに移動
サマリー

 肺に発生する悪性腫瘍である原発性肺癌には,腺癌,扁平上皮癌,大細胞癌,小細胞癌があり,大きく非小細胞癌,小細胞癌に分けられる.扁平上皮癌,小細胞癌は喫煙と密接な関連がある.非小細胞癌は外科手術で完全に切除できた場合には治癒が望めるが,それ以外の場合は化学療法,放射線療法を組み合わせても治療成績は悪く,治癒は望み難い.小細胞癌では,限局型の場合,化学療法,放射線療法の同時施行によりある程度の治癒が望めるようになってきた.非小細胞癌の一部に上皮増殖因子受容体(epidermal growth factor receptor,EGFR)遺伝子異常が原因となっていると考えられる癌があることがわかり,そのような癌にはイレッサ(R)が著効することが明らかとなりつつある.

参考文献

1) 末舛惠一,江口研二(編):肺癌の最新医療.先端医療技術研究所,2003
2) 永井厚志:ゲフィチニブによる薬剤性肺炎.分子呼吸器病 8:476-481,2004
3) 光冨徹哉:EGFR遺伝子変異―ゲフィチニブとの関連を探る.分子呼吸器病 9:501-503,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?