icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻4号

2006年04月発行

技術講座 免疫血清

ラテックス凝集免疫比濁法

著者: 渡辺勝紀1

所属機関: 1栄研化学(株)生物化学研究所

ページ範囲:P.329 - P.335

文献概要

新しい知見
 ラテックス凝集免疫比濁法(latex agglutination turbidimetric immunoassay,LATIA法)を原理とする検査は,従来専用の分析機器を必要としていたが,近年では生化学自動分析装置への適用が進むことにより,検査数が飛躍的に増大してきた.さらにラテックス試薬製剤化技術の向上に伴い,ナノグラムレベルの検出感度を実現し,酵素免疫法(enzyme immunoassay,EIA法)に迫る高感度化が可能となった.しかし高感度化に伴い,分析装置に起因する検体キャリーオーバーや,検体中のリウマチ因子(rheumatoid factor,RF)や異好性抗体による非特異的な干渉反応といった検査過誤を招きかねない問題も新たに発生している.

参考文献

1) 加野象次郎:異好抗体をめぐって.臨床化学 23(補):175a-1-10,1994
2) 渡辺勝紀,羽角安夫,吉野学,他:ラテックス凝集免疫比濁法における干渉反応の解析.日本臨床検査自動化学会会誌 26:26-32,2001
3) 亀子光明,青木義政:免疫成分測定のネフェロメトリーと比濁法の長所・短所.検査と技術 26:125-130,1998
4) 大竹皓子,加野象次郎,渡邊清明:免疫比濁法によるCRP定量での異常反応と血清蛋白異常との関連.臨床病理 48:752-759,2000
5) 平井幹男,山本友子,久保田浩,他:ラテックス免疫凝集法を用いたCRP・FDP測定において非特異反応を認めた一例.医学検査 47:990-996,1998
6) 平口山実可,堀田宏:高感度CRPとCRP測定値に乖離を認めた1症例.医学検査 53:1237-1240, 2004
7) 荒木秀夫,山舘周恒,関口光夫,他:血清および血漿検体におけるCRPの測定挙動の比較-干渉物質としてのフィブリノゲン影響試験の必要性.臨床病理 50:176,2002
8) 宮下徹夫,石沢天,荒木秀夫,他:汎用生化学自動分析装置におけるプロゾーン現象検出法の評価-日立7600形自動分析装置について.日本臨床検査自動化学会会誌 24:190-195,1999
9) 大竹皓子,加野象次郎:免疫学的測定法における干渉.検査と技術 25:207-213,1997
10) 山本慶和:異常反応と検出ロジック.検査と技術 33:560-562,2005
11) 羽角安夫:反応セルのメンテナンスと汚染防止対策.検査と技術 33:274-276,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら