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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻4号

2006年04月発行

文献概要

疾患と検査値の推移

慢性骨髄性白血病(CML)

著者: 佐藤優実子1 横田浩充1 矢冨裕12

所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部 2東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学

ページ範囲:P.347 - P.351

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疾患概念

 慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia,CML)は多能性造血幹細胞の異常により,末梢血中に芽球から成熟好中球までの各段階の顆粒球系細胞が増加し,白血球増多症をきたすことを特徴とする疾患である.フィラデルフィア(Philadelphia,Ph)染色体と呼ばれる染色体異常を認めることが特徴である.中年期以降に発症することが多く,臨床経過は極めて特徴的で,脾腫以外は比較的症状に乏しい慢性期を数年経た後,移行期,急性期へと進展して死に至る.

病態生理

 CMLで認められるPh染色体は,9番染色体と22番染色体の長腕間の相互転座t(9;22)(q34;q11)の結果生じる(図1-a).CMLではこの転座がその発症に重要な役割を担っていることが証明されている1)

参考文献

1) 岡本真一郎:慢性骨髄性白血病.高久史麿,尾形悦郎,黒川清,他(監):新臨床内科学 第8版.医学書院,pp1232-1234,2002
2) 横田浩充,齋藤良一,北村聖:白血病遺伝子検査でどこまでわかるのか? 日本臨床検査自動化学会会誌 28:107-112,2003
3) 横田浩充,北村聖:広範囲血液・尿化学検査免疫学的検査4;造血器腫瘍の遺伝子診断.日本臨牀57(増刊):679-686,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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