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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻6号

2006年06月発行

連載 失敗から学び磨く検査技術 病理標本作製法

細胞診のアーティファクト―検体採取,塗抹,固定に由来するアーティファクト―核線

著者: 阿部仁1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.542 - P.544

文献概要

 標本に見られる,この線のようなものは何だろうか.混じり込んだものなのか,それとも標本に由来するものなのか.

 図1は喀痰のパパニコロウ染色(Papanicolaou stain)である.ヘマトキシリンに染色された線維状の物質が観察される.図2はリンパ節捺印材料のギムザ染色(Giemsa stain)である.パパニコロウ染色と同じような線維状の紫色の物質が観察され,核との移行像も見られる.これらは,核が壊れて線維状になったもので,核線といわれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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