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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻7号

2006年07月発行

ワンポイントアドバイス

下肢深部静脈血栓症(急性)の超音波検査

著者: 中村道明1 金子織江2

所属機関: 1並木クリニック 2横浜南共済病院臨床検査科

ページ範囲:P.673 - P.674

文献概要

 下肢深部静脈血栓症(deep vein thrombosis,DVT)の超音波検査は2004年の関連9学会を中心とした肺血栓塞栓症予防ガイドライン発刊を契機に広く普及し,現在は検査法の標準化1)や検査時間の短縮などが課題となっている.ここでは検査の方法論,Bモード圧迫法での工夫と注意点,静脈血栓があるときの検査の進め方,われわれの検査手順(表)について述べる2,3)

 1 . 下肢DVT検査の方法論(確定診断)

 超音波検査にはBモード断層法,カラードプラ法(color Doppler mode),パルスドプラ法があるが,確定診断の原則はBモード法による圧迫法である.超音波プローブで大腿部より下腿部まで深部静脈の圧迫を行う.正常では静脈圧が低くプローブで静脈が圧排されるが,静脈血栓症では血栓のため完全に圧排されない.カラードプラ法,パルスドプラ法を適宜併用する.静脈血流の誘発はミルキング法,バルサルバ負荷などを用いる.

参考文献

1) 金岡保,応儀成二:深部静脈血栓症診断のための下肢静脈エコー標準化.Vascular Lab:301-304,2005
2) 中村道明,百田美保,金子織江:末梢静脈の超音波検査.検査と技術 31:487-493,2003
3) 孟真,中村道明,金子織江,他:頸動脈・下肢動静脈超音波検査の進め方と評価法.超音波エキスパート1,遠田栄一,佐藤洋(編).医歯薬出版,pp91-100,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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