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どうする?パニック値 血液
10.フィブリノゲン低値
著者: 松尾収二1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院臨床病理部
ページ範囲:P.696 - P.697
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パニック値:60mg/dl以下(凝固法).
基準範囲:170~370mg/dl.
Fibg50~60mg/dl以下になると出血しやすい.出現頻度は1%程度である.ただし,パニック値として100mg/dl以下の設定でもよい.その理由は,DICの原因の一つである感染症の際,Fibgは急性相蛋白質として増加に傾いているので,100mg/dlという中等度の減少でも重篤なDICを示唆するためである.パニック値を100mg/dlに上げると,その分出現頻度は高くなり,仕事量も増えるが,臨床情報と併せて判断できる態勢があれば望ましいかもしれない.
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