検査と技術34巻9号

2006年09月発行

Laboratory Practice 診療支援

糖尿病の支援と療養指導士としてのかかわりかた

著者： 柏山和行¹

所属機関： ¹大阪府済生会中津病院検査技術科

ページ範囲：P.851 - P.853

文献概要

　はじめに

　“患者中心の医療”“チーム医療”の重要性が唱えられるなか，当院でも1998年より検査室業務の拡大の一環として，臨床検査技師が糖尿病チーム医療に参加することになった．まず，入院患者様対象の糖尿病教室において，糖尿病や合併症に関する検査についての講義を始めた．次にチーム医療スタッフの一員として臨床検査技師ができることを模索しながら徐々に業務を増した．また糖尿病療養指導士の認定資格の取得者を増し，現在では外来，病棟での個人指導・集団指導・検査説明などを行っている．

　糖尿病は“検査”とともに“教育”も重要だといわれているが，臨床検査技師の特性を生かして，患者様自身になぜ検査をする必要があるのか，検査をして何がわかるのかを理解していただき，糖尿病の検査や治療に対する意欲を持ってもらえるような指導を心がけている．