icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻9号

2006年09月発行

文献概要

検査じょうほう室 微生物

原因微生物が検出されなくてもよい症例

著者: 相原雅典1

所属機関: 1高根病院検査部

ページ範囲:P.854 - P.857

文献購入ページに移動
 はじめに

 現在,病院検査室や検査センターで行われている細菌検査には多くの問題点がある.最大の問題点は,細菌検査が本来目標とした「感染症診断に役立つ情報」とはおよそほど遠い検査成績を,長年に渡り報告し続けてきた点にある.それでは臨床医が求める「感染症診断に役立つ情報」を提供するために,われわれは今何をしなければならないのだろうか?

 最初に為すべきは,あらゆる感染症に対応する検査室とするために「細菌検査」を「感染症検査」に改名し,次に従来の感染症検査法の見直し,すなわち,これまで行ってきた感染症検査法の何が,感染症診断や治療方針の決定および医療収益に役立ってきたのか再評価し,贅肉を削ぎ落とし感染症検査を根底から再構築する必要がある.

参考文献

1) 相原雅典(著),菅野治重,川上小夜子(監):感染症診断に必要な微生物検査,第1版.ライフサイエンス,2003
2) Marik PE:Aspiration pneumonitis and aspiration pneumonia. N Engl J Med 344:665-671,2001
3) 澤木政好,三上理一郎,三笠桂一,他:慢性下気道感染症における複数菌感染の実態に関する経気管吸引法による研究.感染症誌 58:469-476,1984

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら