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文献詳細

雑誌文献

検査と技術34巻9号

2006年09月発行

トピックス

自動分析法による血清鉄測定値の正確性の検証

著者: 花田寿郎1

所属機関: 1和光純薬工業株式会社臨床検査薬研究所

ページ範囲:P.890 - P.892

文献概要

 はじめに

 血清鉄の測定は,松原法1)に代表される除蛋白法から界面活性剤などを用いた直接法を経て,現在は自動分析装置による測定が主流となっている.しかし,測定法の変遷による測定値の正確性の検証は,これまで十分には行われていないのが現状である.

 そこで,1978年に国際血液学標準化委員会(International Committee for Standardization in Haematology,ICSH)により制定された血清鉄測定の国際標準法2)を基準的測定法として選択し,自動分析装置による血清鉄の測定値の検証を行うとともに,自動分析装置と国際標準法での測定値の差の原因について明らかにした.なお,国際標準法は除蛋白操作によって生じる容積置換分が測定値に上乗せされるので3),有限責任中間法人HECTEF(Health Care Technology Foundation,医療技術振興協会)スタンダードレファレンスセンターが改良した国際標準法の標準添加法4)での測定値を基準として検証した.

参考文献

1) 松原高賢:生物学的材料特に血液並びに血液の鉄の定量法に関する研究.日本血液学会雑誌 24:434-452,1961
2) International Committee for Standardization in Haematology:Recommendations for Measurement of Serum Iron in Human Blood. Br J Haematol 38:291-294,1978
3) Iron Panel of the International Committee for Standardization in Haematology:Revised recommendations for the measurements of the serum iron human blood. Br J Haematol 75:615-616,1990
4) 血清鉄標準血清SFE-1認証証・取扱説明書,国際標準法の標準添加法に関する参考資料:(中法)HECTEFスタンダードレファレンスセンター,2002
5) 赤羽和,井尻晴久,花田寿郎,他:血清鉄測定値の正確性の検証.臨床病理 53(捕冊):309(O-383),2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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