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血液塗抹標本によるマラリアの検査法
著者: 安藤秀実1
所属機関: 1駿河台日本大学病院臨床検査部
ページ範囲:P.34 - P.35
文献購入ページに移動 マラリア原虫による感染症患者はWHO(World Health Organization)の推計によると全世界で3億~5億人といわれ,わが国でも輸入マラリア感染患者が毎年100名前後発生している.医師から,患者の海外渡航歴などからマラリア原虫感染を疑い,原虫の検索を依頼される場合が多い.しかし,マラリア感染を疑っても医師から患者情報が提供されないケースも多い.この場合,原虫の発見は臨床検査技師の技量に依存することが多い.したがって,特徴的な血液一般検査のデータの解析を行う力量をつけることはもちろん,マラリア感染を疑う場合,患者の渡航歴などの情報を確認することが重要である.
参考文献
1)丹野純子,海渡健,栗原悦子,他:当院におけるマラリア検査の現況―測定方法の比較を中心に.臨床病理 52:212-216,2004
2)田村政紀,巽典之,菅沼源二(訳):マラリア原虫基礎的顕微鏡観察法教本 Part 研究者用ガイドブック.World Health Organization,1991
3)吉田幸雄:図解 人体寄生虫学.南山堂,2002
4)田辺和裄,小島荘明,脇誠治(編):マラリア学ラボマニュアル.菜根出版,2005
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