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生体腎移植ドナーの検査と評価
著者: 両角國男1
所属機関: 1名古屋第二赤十字病院腎臓内科
ページ範囲:P.922 - P.922
文献購入ページに移動生体腎移植ではドナーの腎提供後の健康・精神上の問題を生じさせないように万全を尽くすべきである.麻酔や手術侵襲,腎摘出後の長期にわたる片腎状態による問題を回避し,腎提供後合併症を予防し,心身の健康維持に配慮したドナーの適応評価が不可欠である.また,ドナーからレシピエントに感染症や悪性腫瘍などを持ち込まないように生体腎移植のドナー評価は綿密に計画される必要がある.わが国は生体腎移植が85%を占め献腎移植は少ない.生体腎移植では,ABO血液型不適合腎移植が約15%に増加し,内視鏡下ドナー腎摘出手術の定着を背景に夫婦間移植が増加し,ドナーの平均年齢は53.2歳で,50歳・60歳代が多い.
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