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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻10号

2007年10月発行

文献概要

ワンポイントアドバイス

腹部超音波検査のピットフォール―腹部エコーはコンベックスと思い込んではいませんか?描出能の改善方法

著者: 秀城雅之1

所属機関: 1みやぎ県南中核病院検査診療部検査科

ページ範囲:P.938 - P.939

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 通常,腹部超音波検査で用いられている探触子は口径の広いコンベックスプローブである.超音波ビームのウインドウが狭い,消化管ガスの影響が多いといった例では,コンベックスプローブで検査していると描出不良例に遭遇し,検査困難となることを多く経験する.このような場合セクタプローブを用いることによって描出能が改善される場合がある.また,高周波プローブ(リニアプローブ)を用いることによってコンベックスプローブより分解能の高い画像を得ることができ,診断能の向上につながることもある.“腹部領域の探触子”=“コンベックスプローブ”という固定概念にとらわれずに,適宜プローブを換えて検査を進めていくことで描出能と診断能が向上する場合があるので,今回はその数例を紹介する.


■腹部領域でのセクタプローブの有用性

 セクタプローブの利点は他の探触子より口径が小さいことで,肋間走査時にまず威力を発揮する.右肋間走査による横隔膜下の肝臓の観察や右胸水の確認はコンベックスプローブで十分な場合もあるが,肺ガスの影響などで描出不良の場合はぜひセクタプローブによるアプローチを試みていただきたい(図1).難なく描出できることが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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