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多発性骨髄腫:multiple myeloma(MM)
著者: 高橋恵美子1 東克巳2
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部 2杏林大学保健学部臨床血液学研究室
ページ範囲:P.940 - P.940
文献購入ページに移動骨髄腫は形質細胞が単クローン性に骨髄で増殖し,しかも進行性である.その多くが,限局的に骨髄に浸潤し,それがいたるところ(多発)にみられるので多発性骨髄腫と呼ばれる.骨髄内の浸潤様式により結節性(nodular)および,びまん性(diffuse)の二つに分けられる.MMの骨髄腫細胞は正常形質細胞と異なり,大きな核小体をもつもの,核のクロマチンが柔らかく核周明庭が不明瞭で青い細胞質を有するもの,大型のものや多核のものなど,異型性のある細胞が出現する.またMMは全白血病の10%にみられ,40歳以上の成人,特に60~70歳の高齢者に多く,30歳以下の若年者には稀な疾患である.
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