icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻11号

2007年10月発行

文献概要

増刊号 メタボリックシンドローム健診検査技術マニュアル 各論

1. 検査前手順 2) 健診準備 (2) 問診表

著者: 野村幸史1

所属機関: 1野村病院

ページ範囲:P.1159 - P.1167

文献購入ページに移動
問診とは

 問診とは視診,聴診,触診などと並ぶ診察(医師法第20条など)の一つであり,William Oslarの有名な言葉“Listen to the patient, and he is telling you the diagnosis”を引き合いに出すまでもなく,疾病診断におけるその重要性は古くから認められている1).しかし,いわゆる健診は自覚症状や検査値異常を有する受診者の診療とは違ってスクリーニング的役割が大きく,したがって問診の意義も異なる.

 一般健康診断における問診については1972年に労働安全衛生法に基づく労働安全規則のなかで初めて取り上げられ,既往歴,業務歴および自覚症状の三つの調査が求められている.さらに同年9月の労働省労働基準局長通達によって「自覚症状に関するものについては,最近において受診者本人が自覚する事項を中心に聴取することとし,この際本人の業務に関連が深いと医学的に想定されるものを合わせて行う」ように指導され,その具体的な内容については診察の一環として医師の裁量に委ねられて今日に至っている.

参考文献

1) 阿部正和,荒木淑郎,大澤忠,他(編):臨床診断学(診察編).医学書院,p3,1985
2) Belloc NB, Breslow L:Relationship of physical health status and health practice. Prev Med 1:409-421,1972
3) 日野原重明:委員会報告 人間ドック・健診関連団体による生活習慣病に関する問診検討委員会.日健診誌 26:307-310,1999
4) 福井次矢,矢野栄二,吉田勝美,他:最新の科学的知見に基づいた保健事業に係る調査研究.平成16年度厚生労働科学研究費補助金による特別研究事業総括研究報告:1-3,2005
5) 野村幸史,日野原茂雄,臼田多佳夫,他:日本人間ドック学会人間ドック問診作成委員会答申書,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら