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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻11号

2007年10月発行

増刊号 メタボリックシンドローム健診検査技術マニュアル

各論

3. 検査後手順―検査結果の読み方と利用法 4) 尿定性の利用の仕方

著者: 辻裕之1 原茂子1

所属機関: 1虎の門病院健康管理センター

ページ範囲:P.1269 - P.1276

文献概要

尿定性検査とは?

 尿定性検査は一般的には試験紙法を用いた尿定性/半定量検査を意味している.多くの施設においては,これを自動分析器により一括測定している.各検査の詳細については他稿で述べられる予定であるが,必要であれば適切な総説1)をも参照していただくとよい.尿定性/半定量検査の検査項目について現在主に行われているものと,それらの検査からわかる病態について,筆者なりに概括したものを表1にまとめた.

 一方,2008年4月から施行される特定健診の中核となるのはメタボリックシンドローム(metabolic syndrome)である.メタボリックシンドロームは肥満や血圧,血糖,脂質といった代謝面の異常であり,これらは尿定性/半定量検査で直接には診断できない.ただそのなかで,尿pHと尿蛋白についてはメタボリックシンドロームとの関連を示唆する知見がある.

参考文献

1) 伊藤機一,野崎司:概論:試験紙法による尿定性・半定量検査.日本臨牀 62(増刊号11):46-83,2004
2) 辻裕之,中島弘,原茂子,他:21年間の人間ドックデータから見る血清尿酸値おび尿pHとメタボリックシンドローム関連諸因子との関係.人間ドック 22:27-32,2007(印刷中)
3) 浦信行,吉田英昭:慢性腎臓病と各種疾患 8 . メタボリックシンドローム.日内会誌 96:928-934,2007
4) 辻裕之,原茂子:蛋白尿・血尿と腎機能(クレアチニン).診断と治療 93:1437-1444,2005
5) Levey A, Coresh J, Greene T, et al:Using standardized serum creatinine values in the modification of diet in renal disease study for estimating glomerular filtration rate. Ann Intern Med 145:247-254,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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