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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻12号

2007年11月発行

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トピックス

リネゾリドのMRSAへの適応拡大

著者: 西谷肇1

所属機関: 1帝京大学医学部内科学講座

ページ範囲:P.1397 - P.1399

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 リネゾリド(ザイボックス(R))はオキサゾリジノン系の薬剤であり,従来バンコマイシン耐性腸球菌(vancomycin-resistant Enterococci,VRE)にのみ使用が認められていたが,昨年の春よりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus,MRSA)感染症への適応が拡大され抗VRE,抗MRSA薬として承認されている.抗菌スペクトラムはバンコマイシン(vancomycin,VCM),テイコプラニンと同様にグラム陽性菌に効力があるがグラム陰性菌には効果がない.注射薬と経口薬がある.

 承認されたMRSA感染症の適応症は,敗血症,深在性皮膚感染症,慢性膿皮症,外傷・熱傷および手術創などの二次感染,肺炎,肺膿瘍,膿胸である.

参考文献

1) 日本感染症学会/日本化学療法学会(編):抗MRSA薬使用の手引き.協和企画,2007
2) 日本医薬品集フォーラム:日本医薬品集(2007年版医療薬),じほう,p2542,2007
3) Yamaoka T:The bactericidal effects of anti-MRSA agents with rifampicin and sulfamethoxazole-trimethoprim against intracellular phagocytized MRSA. J Infect Chemother 13:141-146,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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