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デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)と寿命
著者: 榎本美佳1 今泉勉1
所属機関: 1久留米大学医学部内科学講座心臓・血管部門
ページ範囲:P.1399 - P.1401
文献購入ページに移動現在,わが国の平均寿命は82歳(男性78.6歳,女性85.5歳)で世界一であり,2006年度の人口において65歳以上が占める割合は20.8%となり,未曾有の超高齢化社会を迎えようとしている.2006年の人口動態統計月報年計の概況によると,加齢により組織や器官が衰えることで発症する悪性新生物(30.4%)・心疾患(15.9%)・脳血管疾患(11.1%)が原因で日本人の約60%が亡くなっている.
老化のプロセスを病気の一つとして捉え,健康で長生きする方法を発見することが医学界の課題となっており,老化の早期発見から治療を目指す専門クリニックが開設されるなど抗加齢医学の研究が進んできている.“老化”とは加齢に伴い身体および精神の機能や器官が低下する過程を示すが,老化は体内のさまざまなホルモンの変化によって制御されていると考えられ,ホルモンの環境変化が注目されている.そのホルモンの一つがデヒドロエピアンドロステロン(dehydroepiandrosterone,DHEA)である.
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