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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻13号

2007年12月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈臨床生理●脳波検査のステップアップ・1〉

脳波検査の意義

著者: 岡靖哲1 井上雄一1

所属機関: 1財団法人神経研究所附属睡眠学センター

ページ範囲:P.1460 - P.1464

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はじめに

 脳波は,臨床の場で50年以上にわたり広く用いられている生理学的手法である.当初は,病巣の解剖学的位置を推定する手法としても重要な役割を担っていたが,CT(computed tomography)やMRI(magnetic resonance imaging)などの画像診断が用いられるようになって以後は,脳波の役割は相対的に低下したともいわれている.しかし脳波検査では,脳の機能に関連する,画像診断では得られない情報が得られることから,臨床におけるその有用性は失われていない.特に近年のデジタル技術を用いた脳波の進歩に伴い,脳波を応用した検査のカバーする領域は広がっている.脳波検査の持つ特徴を概説するとともに,脳波の存在が知られて以降,何ができるようになったか,脳波の状態を知ることの有用性と意義について解説する.

参考文献

1) 日本脳波・筋電図学会,脳波電極および導出法委員会:“臨床脳波検査用標準モンタージュ”および“臨床脳波検査用電極と基準導出法の使用指針”.脳波と筋電図 13:92-97,1985
2) American Electroencephalographic Society : Guidelines in Electroencephalography, Evoked potentials, and Polysomnography. J Clin Neurophysiol 11:1-147,1994
3) 西田茂人,中村政俊,池田昭夫,他:脳波モデルを用いた優位律動の特徴表現と背景脳波の自動判読.生体医工学 43:447-455,2005
4) 柴崎浩:脳波.柳沢信夫,柴崎浩(編):神経生理を学ぶ人のために,2版.医学書院,pp151-202,1997
5) 厚生省厚生科学研究費特別事業「脳死判定手順に関する研究班」平成11年度報告書.法的脳死判定マニュアル.日本医事新報社,1999
6) 川合謙介:てんかん外科における術中皮質脳波の有用性.臨床脳波 48:267-274,2006
7) 岡靖哲,池田昭夫:目から学ぶ脳波.睡眠異常症.臨床脳波 47:119-126,2005
8) Silber MH, Ancoli-Israel S, Bonnet MH, et al : The visual scoring of sleep in adults. J Clin Sleep Med 3:121-131,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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