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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻13号

2007年12月発行

文献概要

けんさ質問箱

毛細血管抵抗検査について

著者: 丸山征郎1

所属機関: 1鹿児島大学医学部血管代謝病態解析学

ページ範囲:P.1478 - P.1479

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Q.「毛細血管抵抗」検査とはどんな検査でしょうか.その意義はどういうことでしょうか.その代わりとなる別な検査法はありますか.(愛知 T.Y.生)

 

A.丸山征郎

■毛細血管の形態と機能

 毛細血管(capillary)はヒトの血管のなかでは最大の面積を占める血管で,基底板で囲まれた1層の内皮細胞から成る細い(5~10μm)血管である.厚さは平均0.5μmしかなく,ガスの交換に好都合な形をしている.動脈の血液は,「終末細動脈」→「毛細血管床(capillary bed)」→「毛細血管後細静脈(postcapillary venule)」という経路をとり,静脈へと還流されるが,動脈から静脈へ還流されるまでを微小循環(microcirculation),あるいは微小循環床(microvascular bed)と呼ぶ.毛細血管床はさらに常に血液が流れる比較的太い毛細血管と,間歇的に流れる細い毛細血管(真毛細血管,true capillary)とに分けられる.真毛細血管への血液の流入は,真毛細血管の起始部にある毛細血管前括約筋(precapillary sphincter)によって制御されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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