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パパニコロウ染色標本を用いた特殊染色および免疫染色法
著者: 弓納持勉1 大野四季音1
所属機関: 1山梨大学医学部附属病院病理部
ページ範囲:P.1479 - P.1480
文献購入ページに移動Q.パパニコロウ染色をしたスライド標本を抜いて別の特殊染色をするときに,きれいに染色する方法を教えてください.(岐阜市 A.O.生)
A.弓納持勉・大野四季音
はじめに
病理診断において,組織診ではHE(hematoxylin-eosin)染色が,細胞診ではパパニコロウ(Papanicolaou)染色が基本となるが,症例によってはさまざまな特殊染色や免疫染色が必要となる.組織診ではその標本作製が容易なことから,さまざまな染色法が診断に応用されている.しかし,細胞診では体腔液や尿などの液状検体であれば多少標本の枚数を増やすことは可能であるが,検体によっては標本の枚数に制限のあるものがある.特に臨床科が標本作製を行う場合は,特殊染色や免疫染色を行うための標本作製は困難となってしまう.そのため,パパニコロウ染色を行った標本に再度特殊染色や免疫染色を行うことが必要となる.特に,免疫染色を行う場合は複数の抗体を組み合わせることが多く,一枚の細胞診標本から複数の標本を作製することが重要となってくる.まずはその標本作製法から述べる.
A.弓納持勉・大野四季音
はじめに
病理診断において,組織診ではHE(hematoxylin-eosin)染色が,細胞診ではパパニコロウ(Papanicolaou)染色が基本となるが,症例によってはさまざまな特殊染色や免疫染色が必要となる.組織診ではその標本作製が容易なことから,さまざまな染色法が診断に応用されている.しかし,細胞診では体腔液や尿などの液状検体であれば多少標本の枚数を増やすことは可能であるが,検体によっては標本の枚数に制限のあるものがある.特に臨床科が標本作製を行う場合は,特殊染色や免疫染色を行うための標本作製は困難となってしまう.そのため,パパニコロウ染色を行った標本に再度特殊染色や免疫染色を行うことが必要となる.特に,免疫染色を行う場合は複数の抗体を組み合わせることが多く,一枚の細胞診標本から複数の標本を作製することが重要となってくる.まずはその標本作製法から述べる.
参考文献
1) 広川満良,有安早苗,鐵原拓雄,他:マウントクィック封入剤を用いた細胞転写法の免疫細胞化学および電子顕微鏡的検索への応用.日臨細胞会誌 34:1236-1237,1995
2) 大野綾子,喜納勝成,岡崎哲也,他:マリノール封入剤を用いた細胞転写法―免疫細胞化学的検索及びISH法への応用.日臨細胞会誌 35:657-658,1996
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