文献詳細
検査じょうほう室 〈一般検査●変な検体〉
文献概要
尿沈渣を鏡検していて,細くて長い紐状の物体を観ることはありませんか?何だろう?真菌かな?それにしては細すぎる.おまけに,よく観察すると,中央部にあたかも紐を結んだかのような“こぶ”を認める場合もある.周辺には細菌や白血球,また,好中球の裸核も認められ,尿路感染症が継続していることが推察される.
この紐状の物体は抗生物質の細胞壁合成障害によって生ずるフィラメント型変形細菌であり,β-ラクタム系抗生物質の長期投与後に出現することがあるといわれている.
この紐状の物体は抗生物質の細胞壁合成障害によって生ずるフィラメント型変形細菌であり,β-ラクタム系抗生物質の長期投与後に出現することがあるといわれている.
参考文献
1)社団法人日本臨床検査技師会(編):微生物・寄生虫.尿沈渣検査法 2000,p81,2002
2)萩田健:講座:微生物と化学/微生物に医薬を探る.化学と教育 11:740,2000
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