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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻2号

2007年02月発行

文献概要

検査じょうほう室 〈一般検査●変な検体〉

尿中変形細菌の“こぶ”って

著者: 樋口まり子1

所属機関: 1静岡済生会総合病院臨床検査科

ページ範囲:P.150 - P.151

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 尿沈渣を鏡検していて,細くて長い紐状の物体を観ることはありませんか?何だろう?真菌かな?それにしては細すぎる.おまけに,よく観察すると,中央部にあたかも紐を結んだかのような“こぶ”を認める場合もある.周辺には細菌や白血球,また,好中球の裸核も認められ,尿路感染症が継続していることが推察される.

 この紐状の物体は抗生物質の細胞壁合成障害によって生ずるフィラメント型変形細菌であり,β-ラクタム系抗生物質の長期投与後に出現することがあるといわれている.

参考文献

1)社団法人日本臨床検査技師会(編):微生物・寄生虫.尿沈渣検査法 2000,p81,2002
2)萩田健:講座:微生物と化学/微生物に医薬を探る.化学と教育 11:740,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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