icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻2号

2007年02月発行

文献概要

けんさ質問箱

禁煙治療のためにできる検査部門の診療支援は?

著者: 中村清一1

所属機関: 1東京都立広尾病院呼吸器科

ページ範囲:P.172 - P.174

文献購入ページに移動
Q禁煙治療のためにできる検査部門の診療支援は?

2006年度の診療報酬改訂でニコチン依存症管理料が新設され,ニコチンパッチが保険適用されました.対象患者の検査について,どういう患者が対象となるのか,呼気一酸化炭素濃度の測定法,また,禁煙治療のための手引きなどがありましたら教えてください.(東京都 M.A.生)

 

A中村清一

■ニコチン代替療法の登場

 最近の禁煙治療の流れは,1994年7月にニコチンガムが,医師指示薬として登場したことから始まった.それまではごく一部の医療関係者たちが禁煙カウンセリングを中心に行っていた禁煙治療が,自費診療での出発であったが,臨床的に効果が認められたニコチン代替療法のニコチンガムが使用できることで,全国に禁煙外来が開設されていった.1999年5月にはニコチンパッチがやはりニコチン代替療法のもう一つの医師指示薬として登場し,処方できる製品が増えた.そして2001年9月にニコチンガムが一般薬となり,医師の処方せんがなくても薬局でも購入できるようになった.

 2006年4月にニコチン依存管理料が保険適用になり,6月からニコチンパッチ製剤も保険適用になった.そのため今までの自費診療であったハードルが取り除かれ,保険診療としてできるようになった.これから多くの喫煙者が訪れ禁煙されていくことが期待されている.今回の保険適用の対象者や診察の流れなどを概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?