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マイコプラズマのマクロライド耐性
著者: 荻田純子1
所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院小児病態学
ページ範囲:P.178 - P.179
文献購入ページに移動肺炎マイコプラズマは市中気管支肺感染症の主要な起炎菌であり,成人の市中感染の5~9%を占め,小児市中感染症では10~20%,特に6歳以上では6割を超える1)との報告がある.かつては4年周期での流行が繰り返されてきたが,現在ではその周期性が崩れてきており,日常的な感染症となっている.
マイコプラズマは自己増殖する最小の病原微生物であり,細胞壁を欠くことが最大の特徴である.細胞壁を持たないためβ-ラクタム系抗菌薬は無効であり蛋白質合成阻害作用のあるマクロライド系,テトラサイクリン系およびニューキノロン系抗菌薬が選択される.小児においては副作用の問題からマクロライド系薬が第一選択となる.近年,このマクロライド系薬に対して耐性のマイコプラズマが報告されており,その動向が注目されている.
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