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Laboratory Practice 〈生化学〉
薬物中毒検査の現状と課題
著者: 宮城博幸1 大西宏明1 渡邊卓12
所属機関: 1杏林大学病院臨床検査部 2杏林大学医学部臨床検査医学教室
ページ範囲:P.363 - P.365
文献購入ページに移動1995年に発生した地下鉄サリン事件,1998年に起きた和歌山カレー事件などが契機となり,当時の厚生省は国内における毒劇物解析機器設備整備事業として,全国の救命救急センターを中心とする計73の医療機関に中毒起因物質の迅速な同定を可能にする目的で,高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography,HPLC)など数種類に及ぶ分析機器の配備を決定した.当院高度救命救急センターにも1999年6月に多くの分析機器が配備され,2000年以降,これらの分析機器を使用し,毎年200件あまりに及ぶ薬物中毒患者の検査を施行している.今回,薬物中毒検査の現状とこの6年あまりにおいて経験した問題点や今後の課題などを,当院の現状を中心に述べたいと思う.
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