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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻4号

2007年04月発行

私の一推し免疫染色

GFAP免疫染色

著者: 木村徳宏1 向井萬起男2 飯田俊彦3

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室 2慶應義塾大学病院病理診断部 3済生会宇都宮病院産婦人科

ページ範囲:P.380 - P.381

文献概要

はじめに

 GFAP(glial fibrillary acidic protein,グリア線維酸性蛋白質)は中枢神経系の星状膠細胞などに含まれている中間径フィラメントの構成分子で,分子量約50kDaの蛋白質である.中枢神経系では星状膠細胞のほか上衣細胞,末梢神経系ではシュワン細胞(Schwann cell)などに発現が認められる.腫瘍では神経膠腫などに陽性となる.また唾液腺の多形腺腫では腫瘍性筋上皮細胞にGFAPが染まることが知られており,これは筋上皮細胞の異分化と解釈されている.病理診断の現場では,抗GFAP抗体を用いた免疫染色は主に脳腫瘍の鑑別の際のグリア系マーカーとして使用されることが多いと思われる.ここでは,子宮内膜に生じた病変の診断にGFAP免疫染色が役立った興味深い1例を紹介する.

参考文献

1)Roca AN, Guajardo M, Estrada WJ:Glial polyp of the cervix and endometrium. Report of a case and review of the literature. Am J Clin Pathol 73:718-720,1980
2)Gronroos M, Meurman L, Kahra K:Proliferating glia and other heterotopic tissues in the uterus:fetal homografts? Obstet Gynecol 61:261-266,1983
3)Kurman RJ (ed):Blaustein's Pathology of the Female Genital Tract, 5th ed. Springer-Verlag, New York,pp455-457,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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