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検査じょうほう室 〈一般〉
穿刺液リバルタ反応陽性蛋白
著者: 酒井伸枝1
所属機関: 1埼玉県立大学保健医療福祉学部健康開発学科検査技術科学専攻
ページ範囲:P.384 - P.385
文献購入ページに移動はじめに
一般的に穿刺液といわれているものには胸水,腹水,心囊液,関節液などがあり,いずれも体腔に存在し,健常人にも少量存在している.多量に貯留した場合には原因の確定検査として,主に細胞学的検査や細菌学的検査が実施されているが,その判定までには時間を要している.一般検査領域では穿刺液が滲出液か濾出液かの鑑別をすることで,貯留の要因を短時間で簡便にスクリーニングしている.鑑別は細胞成分のほかに外観・比重・蛋白量・リバルタ反応の結果を総合的に判定されるが,比重は高いが蛋白量が低い,蛋白量は高いがリバルタ反応は陽性でないといった滲出液の鑑別基準を満たさないことがしばしば起こり判定を困難にしている.
リバルタ反応は鑑別の一つであるが,その実施法が曖昧なことや白濁を起こす蛋白質の詳細な検討がないことから,本反応の有用性は今一つ見いだされていないのが現状である.
そこで,本反応の実施法を明確にしたうえで,反応陽性蛋白の検索を行った.
一般的に穿刺液といわれているものには胸水,腹水,心囊液,関節液などがあり,いずれも体腔に存在し,健常人にも少量存在している.多量に貯留した場合には原因の確定検査として,主に細胞学的検査や細菌学的検査が実施されているが,その判定までには時間を要している.一般検査領域では穿刺液が滲出液か濾出液かの鑑別をすることで,貯留の要因を短時間で簡便にスクリーニングしている.鑑別は細胞成分のほかに外観・比重・蛋白量・リバルタ反応の結果を総合的に判定されるが,比重は高いが蛋白量が低い,蛋白量は高いがリバルタ反応は陽性でないといった滲出液の鑑別基準を満たさないことがしばしば起こり判定を困難にしている.
リバルタ反応は鑑別の一つであるが,その実施法が曖昧なことや白濁を起こす蛋白質の詳細な検討がないことから,本反応の有用性は今一つ見いだされていないのが現状である.
そこで,本反応の実施法を明確にしたうえで,反応陽性蛋白の検索を行った.
参考文献
1)金井泉,金井正光:穿刺液・髄液検査.臨床検査法提要.金原出版,pp212-213,1994
2)酒井伸枝:穿刺液リバルタ反応陽性に関する検討.医学検査 54:34-38,2005
3)Sakai N, Iijima S, Shiba K:Reinvestigation of clinical value of Revalta reaction of puncture fluid. 臨床病理 52:877-882,2004
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