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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻6号

2007年06月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈教育〉

論文の書きかた(その2)

著者: 大澤進1

所属機関: 1九州大学医学部保健学科 検査技術科学専攻 生体情報学講座 臨床化学研究室

ページ範囲:P.565 - P.567

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論文の作成

 論文の作成にあたっては実験を計画する前に,投稿する候補雑誌を決めておくことが望ましい.そして,原著,研究,症例,短報などの投稿区分を選択する.次に雑誌の投稿規定に沿った実験計画を立て,実験結果をまとめる.通常,投稿する雑誌の多くは学会会員でなければ投稿を受け付けないが,商業雑誌であればこの限りではない.ここでは原著に投稿することを例として,論文の作成手順について解説する.

 原著は基本的に新知見を含み,オリジナリティーのあるものが求められる.初めての投稿であれば,商業雑誌や学術雑誌の短報や症例報告から手がけるのもよい.初めて書く論文の文章は長くなりがちである.科学論文は文学作品ではないので,極力簡潔にわかりやすく書くことが基本である.一つの文の長さは2~3行以内に収めることを心がける.

 自分が報告した論文は国内外で公になり永く保存されることから,論文は実験事実に基づいて投稿することが最も重要であり,これを守らなければならない.実験をせず虚偽の実験結果を捏造し,報告することは許されない.また,信頼性の低い実験を行い,素早く報告しても,いずれ他の研究者が追試を行い評価され,実験の信頼性が問われることになる.投稿した論文は永久に残るものであるから,十分に吟味し,文章もよく推敲・校正して投稿したい.

参考文献

1) 医学検査編集委員会:「医学検査」論文の書き方.日本臨床衛生検査技師会,2004
2) 日本臨床検査自動化学会用語委員会:日本臨床検査自動化学会用語委員会報告.日本臨床検査自動化学会.1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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