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病気のはなし
赤血球増加症
著者: 小倉浩美1 藤井寿一1
所属機関: 1東京女子医科大学輸血・細胞プロセシング部
ページ範囲:P.636 - P.640
文献購入ページに移動赤血球増加症は,末梢血の赤血球数,ヘモグロビン濃度が正常より高く,基準範囲を超えた場合の総称である.赤血球増加により血液の粘稠度が上昇すると,脳血流が減少したり組織への酸素供給が減少することが問題となる.赤血球増加症は,循環赤血球量が増加している真(絶対的)の増加症と,循環赤血球量の増加はないが循環血漿量が減少しているために,赤血球数やヘマトクリットが相対的に増加しているようにみえる偽(相対的)の増加症とに大別される.真の増加症については,さらに慢性骨髄増殖性疾患である真性多血症と基礎疾患や原因病態に伴う二次性に分類される.治療や予後判定のため,これらを正確に診断,鑑別することが重要である.
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