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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻7号

2007年07月発行

文献概要

臨床検査フロンティア 検査技術を生かせる新しい職種

認定サイトメトリー技術者

著者: 東克巳1

所属機関: 1杏林大学保健学部

ページ範囲:P.701 - P.703

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はじめに

 認定サイトメトリー技術者認定は,日本サイトメトリー学会事業の一環ではあるが,別組織として設置された日本サイトメトリー技術者認定協議会で行われている.日本サイトメトリー技術者認定協議会の認定制度は,サイトメトリーに関する正しい知識と的確な操作技術により,医学・生物学の向上に寄与することのできる技術者を育成するために制定された.

 認定サイトメトリー技術者の対象者は,フローサイトメトリーをはじめとするあらゆるサイトメトリー技術を応用し,それを業務としている者である.したがって臨床検査技師のみが取得の対象者ではなく,医師,薬剤師など病院でサイトメトリー技術を臨床検査に使用している者はもちろんのこと,研究所などの業務でサイトメトリーを応用しているあらゆる職種が対象となる.

 最近の多くの臨床検査は,その結果が診断に直結し,また,治療選択の重要な情報の一つとなっている.そのようななかで,サイトメトリー技術は,血液学・造血器腫瘍学の分野において特にその検索結果が診断・治療に大きな影響を与えており,ときとして不正確,不適正な技術操作が患者の生命を左右することもありうる.したがってそのような検査は専門的に行われることが必要である.また,医学における臨床検査部門も医学の他部門と変わらず検査項目や技術は日進月歩である.このような部門では最新情報を含むバージョンアップされた専門的な教育が日々更新され行われる必要がある.

 認定制度に対する理念は,種々さまざまな専門分野における高度の学識と技術を有する技術者の育成を図り,より良質な医療を国民に提供することであろう.今後はこの理念を押し進めて行くことにより,自ずと医療における臨床検査の質の向上につながることと思われる.

 筆者が認定サイトメトリー技術者を取得しようと思ったのは,このように重要な検査のためには常に,①高い水準の技術や最新情報を身につけておかなければならいこと,②さらにそれを維持していかなければならないこと,③自己流の技術や解釈をできるだけ回避し是正すること,が必要と感じたからである.

参考文献

1) 日本サイトメトリー技術者認定制度規則
2) 日本サイトメトリー学会ホームページ

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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