文献詳細
復習のページ
文献概要
[開発のきっかけ―なぜ?]
昭和45(1970)年ごろからいろいろな酵素を多孔性アルキルアミンガラス粒子に固定化して作製された固定化酵素を用いて,血清成分の分析を試みていた.しかし,当時は通常測定対象となる血清成分はグルコースや尿素窒素,尿酸のような有機物ばかりであった.なぜ,無機物は酵素を分析試薬として測定されないのか.それとも,原理的に不可能なのか.たいへん不思議であった.さらに当時使用されていた化学的分析法は再現性が特に悪く,なんとかならないものかと,現場の技師からよく聞かされていた.もし,無機物の酵素法が開発されれば,特異性,再現性が一段と向上し,臨床化学検査にとって非常に有意義である,と思っていた.
昭和45(1970)年ごろからいろいろな酵素を多孔性アルキルアミンガラス粒子に固定化して作製された固定化酵素を用いて,血清成分の分析を試みていた.しかし,当時は通常測定対象となる血清成分はグルコースや尿素窒素,尿酸のような有機物ばかりであった.なぜ,無機物は酵素を分析試薬として測定されないのか.それとも,原理的に不可能なのか.たいへん不思議であった.さらに当時使用されていた化学的分析法は再現性が特に悪く,なんとかならないものかと,現場の技師からよく聞かされていた.もし,無機物の酵素法が開発されれば,特異性,再現性が一段と向上し,臨床化学検査にとって非常に有意義である,と思っていた.
参考文献
1) Tabata M, Murachi T:Determination of inorganic phosphorus using immobilized pyruvate oxidase. Biotechnol Bioeng 25:3013-3026,1983
2) Tabata M, Kido T, Totani M, et al:Direct spectrophotometry of magnesium in serum after reaction with hexokinase and glucose-6-phosphate dehydrogenase. Clin Chem 31:703-705,1985
3) Tabata M, Kido T, Totani M, et al:Usefulness of glucokinase from Bacillus stearothermophilus for the enzymatic measurement of magnesium in human serum. Agric Biol Chem 50:1909-1910,1986
掲載誌情報