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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻8号

2007年08月発行

文献概要

今月の表紙

マントル細胞リンパ腫:Mantle cell lymphoma

著者: 常名政弘1 東克巳2

所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部 2杏林大学保健学部臨床血液学研究室

ページ範囲:P.757 - P.757

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 今回は,マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma,MCL)を取り上げた.MCLはWHO(World Health Organization,世界保健機関)分類では,リンパ系腫瘍の成熟B細胞性腫瘍(mature B-cell neoplasms)のなかに分類されている.

 MCLは高齢者の男性に多く見られ,白血化しやすく臨床的には予後不良といわれている.わが国での発生頻度はリンパ系腫瘍の5~10%で,発症時には病気が進行している例が多く,リンパ腫細胞が末梢血液にもよく出現する.また正常の成熟リンパ球に近似していることも多く,鑑別困難な細胞の一つに挙げられる.細胞の特徴は,15~20μm程度の小型から中型の細胞で,細胞質は比較的狭くN/C比(nucleocytoplasmic ratio,核細胞質比)が大きい.核クロマチン構造は粗剛なことが多く,核形は切れ込みを認めることがある.また一部にリンパ芽球様の形態や著明な多型性を示すこともある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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