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学会印象記 第56回日本医学検査学会
学会発表から得られること
著者: 安部信行1
所属機関: 1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
ページ範囲:P.813 - P.813
文献購入ページに移動一日目の午前は神経生理関係の会場へ行き聴講する.聴性定常反応(auditory steady-state response,ASSR)検査は小児の聴力障害の程度を判定するには有効な方法とされているが,その検査の有用性を明らかにするため成人のボランティアを対象に純音聴力や聴性脳幹反応(auditory brainstem response,ABR)検査などと比較して発表していた.ASSR検査については初めて耳にするが,小児に適応した場合の有用性など説明しており,ASSRの検査が少し理解できた.また,脳波ではWest症候群や起立性低血圧症の症例について報告され,さらに内側側頭葉てんかんの記録時に蝶形骨誘導電極や頬骨誘導電極を用いた検査方法についての報告など,基礎から症例検討までの報告があり興味深く聴講した.続いて睡眠時無呼吸症候群の発表では,無呼吸症候群患者の体位についての検討や,顎面軟部組織形態から持続的気道陽圧(continuous positive airway pressure,CPAP)の適正圧を推定する方法などの発表が行われていた.さらに携帯型睡眠時無呼吸測定装置の検討,循環器疾患と無呼吸症候群の関係なども報告されており,多方面から検討されていることがわかり大変参考になった.
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