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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻9号

2007年09月発行

文献概要

技術講座 一般

ギムザ染色による髄液細胞の見方

著者: 伊瀬恵子1

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.837 - P.842

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新しい知見

 「髄液検査法2002」1)では,細胞は単核球(リンパ球,単球,組織球)と多核球(好中球,好酸球)に分類されるとしている.中枢神経系の病態,特に髄膜炎診断において,リンパ球優位か好中球優位かを判断することは,ウイルス性か細菌性かを診断するために必須の検査であり,迅速性という面からみても,フックス・ローゼンタル(Fuchs-Rosenthal)計算盤法(以下,計算盤法)は意義の高い検査法である.しかし,疾患によっては髄液中に腫瘍細胞を認める場合や,病態期により多種多様な細胞を認めることがある.サムソン染色液のフクシン色素単染色による計算盤法は,詳細に細胞を形態観察することには限界があり,髄液中の細胞塗抹標本を作製し,ギムザ系染色法による細胞観察が重要となる.

参考文献

1) 日本臨床衛生検査技師会(編):髄液検査法2002.日本臨床衛生検査技師会,2002
2) 西国広(編):~基礎から学ぶ~細胞診のすすめ方.近代出版,2001
3) 稲垣清剛:髄液細胞の一般検査.検査と技術 16:1453-1460,1988
4) 保科ひづる:簡単な髄液細胞塗抹標本作製法とそのコツ.検査と技術 33:160,2005
5) 三浦裕士:新 染色法のすべて.Medical Technology 別冊:264-269,1999
6) 大田喜孝,元村佳代:髄液検査の問題点を考える 計算盤で異型細胞を見逃さないためのポイント.Medical Technology 31:488-493,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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