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文献詳細

雑誌文献

検査と技術35巻9号

2007年09月発行

文献概要

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あとがき

著者: 手島伸一

所属機関:

ページ範囲:P.902 - P.902

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 連日の猛暑で関東地方では観測史上最高気温が記録され,新潟中越沖地震による原発事故も加わり東京電力の供給電力は限界に達しているとのことです.火力発電所と水力発電所はフル稼働のようです.地球温暖化の危機を伝えるニュースが連日飛びかっています.あまりの暑さに久しぶりに故郷の北国に里帰りしましたが,故郷近くの車窓からは,海岸線上に銀色に浮かび上がった2機の原発が異様に威圧的にみえました.3号機の建設が静かに急ピッチで行われているようでした.温暖化の回避のためには原発は不可欠なのでしょうか.

 今月号の“病気のはなし”は「リヒター症候群」と「甲状腺機能低下症」をお届けします.リヒター症候群は慢性リンパ性白血病が進行の速い悪性リンパ腫へと変化するものを言いますが,診断には表面マーカーの検索が重要で,診断が確定すると化学療法,分子標的療法,骨髄移植などの治療が行われます.甲状腺機能低下症の多くは橋本慢性甲状腺炎によるもので,従来は代謝低下と甲状腺の形態学的所見をもとに診断がなされてきましたが,今日では自己免疫疾患としての抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体や抗サイログロブリン抗体が診断に有用とのことです.1900年代前半に報告された二つの疾患の新しい診断法と治療がわかりやすく解説されています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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