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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻1号

2008年01月発行

文献概要

病気のはなし

流行性耳下腺炎

著者: 有馬聖永1 星野直1 石和田稔彦2

所属機関: 1千葉県こども病院感染症科 2千葉大学大学院医学研究院小児病態学

ページ範囲:P.12 - P.15

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サマリー

 ムンプスウイルス(mumps virus)による感染症で,いわゆる「おたふくかぜ」として知られている疾患である.最も特徴的な症状として唾液腺,特に耳下腺の有痛性腫脹を認め,合併症として無菌性髄膜炎,精巣炎,膵炎などを伴うことがある.一般に自然軽快し,予後も良好であるが,難聴や不妊などの後遺症も稀ながら報告されている.耳下腺炎を認めず,無菌性髄膜炎などの合併症が症状の主体となることもあるが,本稿ではこれらをまとめてムンプスウイルス感染症として解説する.

参考文献

1) Palacios G, Jabado O, Cisterna D, et al:Molecular identification of mumps virus genotypes from clinical samples:standardized method of analysis. J Clin Microbiol 43:1869-1878,2005
2) Poggio GP, Rodriguez C, Cisterna D, et al:Nested PCR for rapid detection of mumps virus in cerebrospinal fluid from patients with neurological diseases. J Clin Microbiol 38:274-278,2000
3) 内田正志,深澤満:【日常よくみるウイルス感染症】超音波検査による流行性耳下腺炎(ムンプス)と反復性耳下腺炎の鑑別.小児内科 37:59-62,2005
4) Baum SG, Litmann N:Mumps Virus. In:Mandell GL, Bennett JE, Dolin R, ed. Principles and Practice of Infectious Diseases. Churchill Livingstone, New York,p2003,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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