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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻10号

2008年09月発行

増刊号 これから広がる生理検査・新たにはじまる生理検査

B 腹部・体表エコー法

3. 産科領域における3次元超音波

著者: 馬場一憲1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター

ページ範囲:P.955 - P.962

文献概要

はじめに

 わが国の産婦人科における超音波(断層)診断装置の普及率は,ほぼ100%であり,もはや超音波診断装置なしでは産婦人科診療が成り立たないと言っても過言ではない.特に,産科領域においては超音波による胎児スクリーニングが一般化しつつあり1),胎児のさまざまな異常が出生前診断され,児の救命や予後改善に役立っている.しかしながら,超音波断層法では胎児の立体的な構造の把握が困難であったり,診断に必要な断面が得られなかったりと,診断に苦慮するケースも少なくない.

 その欠点を補うため,現在,3次元超音波が産婦人科に急速に浸透しつつある.婦人科領域でも3次元超音波は有用であるが,本稿では特に有用性が高い胎児診断に限って3次元超音波の基礎と臨床的有用性について概説する.

参考文献

1) 馬場一憲:妊娠中の胎児診断(形態異常のスクリーニング).日産婦誌 59:N162-167,2007
2) Woo J:A short history of the development of ultrasound in obstetrics and gynecology. (http://www.ob-ultrasound.net/history3.html)
3) 馬場一憲:超音波像による産婦人科の飛躍.永井書店,1992
4) 馬場一憲:3次元超音波の基礎と原理.竹内久彌,馬場一憲(編):マスター3次元超音波.メジカルビュー社,pp12-29,2001
5) Baba K:Introduction to three- and four-dimesional ultrasound. Kurjak A, Jackson D (ed):An Atlas of Three- and Four-Dimensional Sonography in Obstetrics and Gynecology. Taylor & Francis, New York,pp3-18,2004
6) 馬場一憲,井尾裕子:産婦人科3次元超音波.メジカルビュー社,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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