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増刊号 これから広がる生理検査・新たにはじまる生理検査 F 脳神経系検査
4. 術中モニタリング,マッピング
著者: 長尾建樹1 杉山邦男2
所属機関: 1東邦大学医療センター佐倉病院脳神経外科 2東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
ページ範囲:P.1111 - P.1118
文献購入ページに移動近年脳神経外科手術に際し,正常脳神経組織に侵襲が及ぶことなく病巣を的確に処理し,機能障害を未然に防ぐため,手術中に直接脳や神経からその電気活動を記録評価する方法が発達してきた.これらは術中モニタリング,マッピングと呼ばれ,手術をより安全で正確に遂行するために,現在では必須な検査手技となってきている.
モニタリングは術中経時的に神経生理学的機能をモニターし,手術侵襲が正常脳神経組織に及ばずに手術が遂行されているかを監視するものである.マッピングは術中の脳神経組織から直接得られた神経生理機能のデータから機能解剖学的構造を把握するために行う.どちらも脳波や誘発電位など従来行われてきた神経生理学的検査が基本となっており,本稿ではわれわれの経験をもとに実際の手技を中心に解説する.
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