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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻11号

2008年10月発行

文献概要

技術講座 生化学

―臨床化学応用技術シリーズ・1―臨床化学に必要な応用技術総論

著者: 大澤進1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院保健学部門

ページ範囲:P.1221 - P.1225

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はじめに

 臨床化学検査は検体検査の大部分を占める検査分野である.その種類は多彩で検体提出数も大量である.ほとんどの検査は生化学自動分析装置で測定され,臨床検査技師一人が受け持つ検査項目数も約20項目以上であることから,担当技師が検査法の原理や扱う装置の機構を十分に理解できていないことが多い.

 一方,日常検査における試薬と自動分析装置は一定の技術水準に達していることから,測定上の技術的問題点も特例的な事例を除けば,ほぼ良好である.本シリーズでは臨床化学分析法にかかわる吸光分析の基礎的な原理や技術に関する知識を整理して,若い臨床検査技師が新しい検査法を開発できることを一つの目的にした.また,自らが担当している検査法の原理について理解できること,そして臨床検査技師が新しい生体情報を検査室の現場から発信できる能力を身につけることで本質的な検査室の価値が向上することを期待したい.

参考文献

1) 松下誠:第Ⅱ章 分析法の基礎 2. 分光光度分析法.臨床検査学講座 臨床化学検査学,医歯薬出版,pp49,2006
2) 中甫:酵素的測定法の基礎とその応用.生物試料分析 3:59-65,1981
3) 石川榮治:エンザイムイムノアッセイはこう開発する.学会出版センター,pp1-157,2003
4) 波多江博行,花井俊彦:実験高速液体クロマトグラフィ.化学同人,pp1-26,1988
5) 青山典仁:臨床化学分析の指示反応系 H2O2-POD系.臨床検査 41:1014-1019,1997
6) 石山宗孝:臨床化学分析の指示反応系 NADH-ホルマザン系.臨床検査 41:995-1000,1997
7) 美崎英生:酵素サイクリング法による高感度測定法の原理.検査と技術 27:973-980,1999
8) 大澤進:Ⅲ. 酵素反応の基礎.臨床病理レビュー 図説 臨床化学と遺伝子検査に必要な基本技術と理論 特集128号:25-36,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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