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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻12号

2008年11月発行

文献概要

オピニオン

嫌気性菌と嫌気性菌感染症検査―現状の問題点と将来展望

著者: 三鴨廣繁12

所属機関: 1愛知医科大学大学院医学研究科感染制御学 2愛知医科大学病院感染制御部

ページ範囲:P.1316 - P.1316

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■嫌気性菌と嫌気性培養

 嫌気性菌は,酸素が発育に有害である細菌である.偏性嫌気性菌は,酸素分子を20%以上含む空気中では全く発育しない細菌のことで,通性嫌気性菌は酸素に抵抗性を獲得したため大気中でもある程度は増殖できるようになった細菌である.嫌気性培養には,原則として酸素のない環境を作ることが必要である.好気性培養は酸素濃度21%という大気中の酸素分圧に相当する環境で,炭酸ガス培養は酸素濃度15%という肺胞内の酸素分圧に相当する環境で,微好気性培養は酸素濃度5%という静脈内の酸素分圧に相当する環境で,嫌気性培養は酸素濃度<1%という歯肉溝・手術創などの酸素分圧に相当する環境で実施される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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