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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻12号

2008年11月発行

文献概要

けんさ質問箱

甲状腺穿刺細胞診における不適正検体の見極めと予防策

著者: 廣川満良1 柳瀬友佳里1

所属機関: 1隈病院病理細胞診断部

ページ範囲:P.1377 - P.1380

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Q.甲状腺穿刺細胞診における不適正検体の見極めと予防策

 甲状腺の穿刺細胞診においては,施行医に付いて技師である私たちが検体処理を行っています.その際,検体を針から吹き出したときに細胞が採取できているかどうかをその場で判断してほしいと言われるのですが,それは可能なのでしょうか.どのように不適正検体かどうかを判断すればよろしいでしょうか.(岐阜 A.T.生)

 

A.廣川満良・柳瀬友佳里

はじめに

 穿刺吸引細胞診の手技は比較的簡単であるにもかかわらず,甲状腺では不適正検体が多くて困っているという話をしばしば耳にする.質問の内容は不適正検体の見極めについてであり,そのような背景があるものと思われるが,不適正検体の予防策を知っておくことも重要であるので,両者について解説する.

参考文献

1) 甲状腺外科研究会(編):甲状腺癌取扱い規約 第6版.金原出版,p54,2005
2) 柳瀬友佳里,廣川満良,前川観世子,他:甲状腺穿刺吸引材料の肉眼観察とその意義.日本臨床細胞学会雑誌 46(suppl. 2):506,2007
3) 広川満良,森谷卓也,真鍋俊明:術中迅速診断における塗抹細胞診 湿固定Diff-Quik染色法の有用性に関する検討.病理と臨床 10:599-602,1992
4) 廣川満良,小林薫:甲状腺穿刺吸引細胞診のよい採取法は?.検査と技術 34:978-980,2006
5) 廣川満良,前川観世子,柳瀬友佳里,他:病理医による穿刺吸引細胞診外来.病理と臨床 26(臨増):354-360,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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